歴史的建造物

Historic monuments

大願寺(旧万寿院殿霊屋門) だいがんじ(きゅうまんじゅいんでんたまやもん)

青葉区新坂(にいざか)町に大願寺(だいがんじ)があります。新坂通(にいざかどおり)を北進し、T字路を西に折れ、大願寺通を約300m行った突き当たりになります。
寛永13(1636)年の藩祖政宗公死去の際の葬礼の地で、空棺・葬具などを焼却し、その灰を集め土を盛り、一辺30mの灰塚(はいづか)を造りました。大願寺通が広いのは葬送儀礼(そうそうぎれい)に対応するためで、その後、灰塚の東側に大願寺が建てられました。
現存する山門は、宝永6(1709)年に造営された仙台藩四代藩主伊達綱村公夫人仙姫(せんひめ)(万寿院)墓所の門を、明治初期に墓所のあった小田原高松(現宮城野区高松2丁目)の万寿寺から現在地に移築したもので、仙台市有形文化財に指定されています。門の前後に唐破風(からはふ)のある妻入(つまいり)の一間一戸(いっけんいっこ)の向唐門(むかいからもん)で、杮葺(こけらぶき)です。棧唐戸(さんからと)には、夫人の実家稲葉氏の家紋「隅切(すみきり)角に三の字」が入っています。細部には禅宗建築の特徴が見られ、江戸時代中期の伊達家霊廟(れいびょう)建築を知ることが出来る数少ない門です。左右の袖塀(そでべい)は移築後に造られたと考えられています。