青葉区芋沢(いもざわ)にある宇那禰(うなね)神社は室町時代以来の古社で、かつては当地南東方の郷六(ごうろく)村にあり、国分(こくぶん)氏の重臣郷六氏の氏神(うじがみ)でしたが、慶長14(1609)年、現地に遷座(せんざ)されたと言われています。
本殿は一間社流造(いっけんしゃながれづくり)・杮葺(こけらぶき)の前面に向拝(こうはい)と浜床(はまゆか)を付け、覆屋(おおいや)で保存されています。
延徳(えんとく)2(1490)年、天文(てんぶん)5(1536)年、永禄(えいろく)5(1562)年、元禄(げんろく)5(1692)年、享保(きょうほ)15(1730)年の5枚の棟札(むなふだ)が残されています。現存する建物の年代については、様式技法からみて、江戸時代初期から中期にかけてのものと考えられています。
現在、この本殿と棟札(附指定)は仙台市有形文化財に指定されています。