現代作家篇

人と自然が織りなすロケーションが、創作意欲を刺激します。

「杜の都」や「学都」としても知られる仙台市。ビジネス街に大きな公園があったり、川が流れていたり。たくさんの学生たちが街を闊歩するだけで、何か物語が生まれてきそうです。そんな仙台で生まれた小説もたくさんあるのです。舞台となった場所を訪れて、作品の世界観にひたってみてはいかがでしょうか。

広瀬川(川沿いを含む)

牛越橋、澱橋、西公園、大橋…と、仙台を蛇行しながら流れる広瀬川は、仙台市民なら誰もが知る一級河川。発達した瀬や淵、自然崖と、それによって育まれる河川生態系を都市の中で間近に見ることができる数少ない河川でもあります。カジカガエルが棲み、野鳥が飛び交う広瀬川は、たくさんの文学作品の舞台になりました。そして、これから先もきっと多くのストーリーを紡いでいくでしょう。

広瀬川が出てくる作品と著者名

  • 『ア・ルース・ボーイ』・『川筋物語』(佐伯一麦)
  • 『ゴールデンスランバー』・『火星に住むつもりかい?』(伊坂幸太郎)
  • 『七夕しぐれ』・『モラトリアムな季節』(熊谷達也)

八木山動物公園

昭和40(1965)年に開園して以来、たくさんの市民に愛されている動物園です。震災の影響で、一時閉園を余儀なくされましたが、平成27(2015)年には仙台市地下鉄東西線が開業し、「八木山動物公園駅」が誕生。西の起点駅となりました。アクセスの向上によって、子どもからお年寄りまでますます多くの人を集めています。

八木山動物公園がモデルとして出てくる作品と著者名

  • 『アヒルと鴨のコインロッカー』・「動物園のエンジン:『フィッシュストーリー』」(伊坂幸太郎)

東一市場・文化横丁

知る人ぞ知る仙台の魅力のひとつが、多彩な路地や脇道。出会いがありそうな横丁は、小説にも登場します。中でも昭和21(1946)年にバラックからスタートした「東一市場」(一番町4丁目)は、ビジネス街にあるにもかかわらず、新旧の店が同居する異色の空間。また、サンモール一番町からちょっと入ったところにある「文化横丁」は、「ブンヨコ」の愛称で親しまれ、飲食店が中心の懐かしさを感じさせる空間。一本、路地に入っただけで、日常とは別の世界が広がる。そんなわくわく感が、横丁にはあるようです。

東一市場・文化横丁が出てくる作品と著者名

  • 『サーカス市場』(三浦明博)
  • 『七夕しぐれ』(熊谷達也)

東北大学

伊坂幸太郎や瀬名秀明をはじめとする作家を多数輩出している東北大学。そのキャンパスは、学部や学科ごとに片平・川内・青葉山・星陵と仙台市内に点在していますが、共通しているのは、さまざまな実験・研究棟をはじめ、史料館や博物館、植物園など多彩な施設がそろっていること。小説の素材になりそうな建物が多い大学というシチュエーションが、物語を膨らませてくれそうです。

東北大学が出てくる作品と著者名

  • 『パラサイト・イヴ』(瀬名秀明)
  • 『砂漠』・『火星に住むつもりかい?』(伊坂幸太郎)
  • 『滅びのモノクローム』(三浦明博)

東照宮(骨董市)

東照宮は二代仙台藩主伊達忠宗により、1654(承応3)年に5年の年月をかけて完成しました。本殿をはじめ、五棟が国の重要文化財に指定されています。この境内参道で、毎月第4日曜日に開催されているのが「仙台古民具・骨董青空市」。誰かがどんな思いで使い、手放したのか。そんな骨董がたどってきた物語に思いをはせるとき、誰もが小説家になるのかもしれません。

東照宮(骨董市)が出てくる作品と著者名

  • 『滅びのモノクローム』(三浦明博)

勾当台公園

仙台の中心部に位置する勾当台公園は、市民の憩いの場であり、さまざまなイベントが開かれ、地元の情報発信地としても機能しています。公園内には噴水や多目的広場、野外音楽堂などが整備され、地下鉄「勾当台公園駅」にも直結。百貨店や飲食店などが軒を連ねる繁華街にも近く、人が集まりやすい場所です。小説の主人公たちも、ここで待ち合わせをしたり、ベンチに腰掛けて語り合ったり…そんな情景をすぐにイメージできる場所です。

勾当台公園が出てくる作品と著者名

  • 『ゴールデンスランバー』(伊坂幸太郎)
  • 『七夕しぐれ』・『モラトリアムな季節』(熊谷達也)

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