仙台秋保温泉の歴史は古く、古墳時代にさかのぼる。第29代欽明天皇が小瘡(皮膚病)を患った時、秋保から運ばせた湯で湯浴みしたところそれが完治したと云われている。その時の様子を天皇は、「覚束な雲の上まで見てしかな 鳥のみゆけは跡はかもなし」としたため(この中に「名取の御湯」を隠語としてかくした歌)、その効能を賞賛し「御湯」の称号をさずかったと云われている。秋保は以後、信濃御湯(別所温泉)、犬養御湯(野沢温泉)とともに「日本三御湯」と称され、日本中から湯治客を集めた。戦国時代になると、伊達政宗公も秋保の地を度々訪れ、その疲れを癒したという記録も残っており、雄大な自然と湯を兼ね備えた仙台秋保温泉は、古くから保養の地として人々に親しまれてきた歴史を持つ。
海水の成分に似た食塩を含み、入浴後も肌についた食塩が汗の蒸発を抑えてくれるため、湯冷めしにくく保温効果がある。高齢者、回復期の病人などに最適な湯。
無色透明、無味無臭の温泉。源泉の泉温が25℃以上で、含有成分がどれも規定量に達していない温泉の総称。肌への刺激が少なく、効能も様々。「名湯」といわれる温泉が多い。
カルシウムを含む石膏泉、ナトリウムを含む芒硝泉、マグネシウムを含む正苦泉の3つに大別される。
秋保地区には、国指定の豊かな自然景勝地をはじめ、多くの工芸家・作家の工房も点在。秋保の情報は、秋保・里センターに集まっているので、まずは秋保・里センターに行ってみましょう。館内では仙台秋保温泉郷観光案内所が併設され、地元作家の作品も常設展示されています。四季折々様々なイベントも開催しているので、是非立ち寄ってみてください!
名取川が両岸の絶壁を削り取るように流れ、流れに浸食された鋭い角をもった巨岩がおおいかぶさるように迫り、奇観を呈しています。それらの岩は「八間岩(はちけんいわ)」「鳴合底(なりあいそこ)」など、ユニークな名前がつけられています。これらは石英安山岩凝灰岩(別名秋保石)で、堅くて耐火性に富み加工が容易なため、建築用材として利用されていました。覗橋下流の峡谷沿いに遊歩道が設けられており、間近で渓谷美を観賞することができます。なお、「磊々峡」は、昭和6年に夏目漱石の門人、東北大学名誉教授の小宮豊隆氏により命名されたものです。
最近の人気スポットは、この磊々峡のハート岩。この自然に出来たハート型のくぼみに小石を投げ入れると恋愛成就するといううわさが広まり、多くの人が集まります。ただし、小石を投げる際は、下に人がいないことを確認してからにしてくださいね。
手書き風の仙台秋保温泉郷旅あるきマップには、地元ならではのいろいろな情報が盛りだくさん。ガイドブックにも掲載されていないような情報もあるので、仙台秋保温泉郷観光案内所で入手しましょう!
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名湯を満喫するためには、温泉の入り方も大切です。
温度に体を慣らすため、かけ湯は念入りに。足首からひざ・腰、手首から腕・肩と、胸から遠い順に10杯程度かけて入浴直後の血圧上昇を防ぎましょう。形だけのかけ湯では意味がありません。また、浴槽へ入るマナーとして、体の汚れをしっかり落とすことも大切です。
いきなり全身で入浴するより、まずは半身浴で体を慣らしましょう。こうすることで、泉温や水圧による急激な負担が体にかかりません。
体を洗うのは湯船で温まってからが効果的です。古い角質がやわらかくなり、毛穴も開いて汚れが浮き出るので洗い流しやすくなります。
泉質にもよりますが、せっかくの薬効成分もシャワーなどで上がり湯をすると効果が薄れます。体を拭くのも水滴をぬぐう程度に。
※肌がかぶれやすい方はよく洗い流してください。また、刺激の強い酸性泉も肌の弱い人は湯ただれを起こす場合がありますのでご注意を。汗をかくことにより、体内の水分は少なくなっています。ぬるま湯やスポーツドリンクなどで体をうるおしましょう。
入浴中はエネルギーが消費されます。また、血圧も変動するため、体調が安定するまで少なくとも30分は休憩をとりましょう。その間、体と髪をかわかして湯冷めをしないようにすることが大切です。
出典:一般社団法人 日本健康開発財団