歴史的建造物

Historic monuments

陸奥国分寺薬師堂 むつこくぶんじやくしどう

陸奥国分寺は日本最北の国分寺。境内には国の重要文化財である薬師堂(やくしどう)、宮城県指定有形文化財である仁王門(におうもん)、仙台市登録有形文化財である鐘楼(しょうろう)・准胝観音堂(じゅんていかんのんどう)があります。また、これらの建物があるところは史跡陸奥国分寺跡地内になります。

薬師堂は、伊達政宗公が慶長12(1607)年に再建された仙台最古の木造建築物で、5間四方の素木造り。屋根は単層入母屋造(いりもやづくり)本瓦葺(ほんかわらぶき)の建物で、桃山時代の最後の様式とされています。

仁王門は薬師堂が創建されたときに建立されたと伝えられているもので、現在に残るものは茅葺(かやぶき)・入母屋造・3間一戸の八脚門(はっきゃくもん)です。阿形(あぎょう)と吽形(うんぎょう)の一対の金剛力士像が安置されています。旧陸奥国分寺南大門(なんだいもん)の位置に当たり、礎石(そせき)は南大門のものを利用したものと考えられています。

さらに、名勝「おくのほそ道の風景地」の一つ「木(き)の下(した)及び薬師堂」に指定され、芭蕉(ばしょう)の句碑をはじめ指定・登録文化財など、歴史を偲ばせてくれる空間となっています。史跡整備も進んできており、平成29(2017)年には、ガイダンス施設もオープンしました。